マドレーヌの思い出

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幼い頃、母はよくお菓子を作ってくれた。
それは今でも変わらず、離れて暮らすワタシに電話をかけてきて「アップルパイを焼くんだけど、何℃で何分焼いたらよかった?」と聞いてくる…可愛い人。

当時の彼女の十八番はマドレーヌとパウンドケーキ。

小学生の時分にはクラス皆んなの分を焼いて、学校に持たせてくれた。それが何だか誇らしくもあり、少し恥ずかしくもあった。弟がまだ生まれてなかったから、兄と妹のクラス皆んなの分…掛ける3。とにかく物凄い量を何故か夜通し焼いていた記憶がある。家中は甘い香りで満ちて、ワタシはそのまま夢に落ちていった。


お菓子を作るシアワセはもちろん、家中が甘く満たされていくシアワセも彼女に教わった。

そして…シアワセを分け合うことも。。